高木あすかのちょこちょこブログ

漆芸作家 高木あすか が毎日更新するために作った自己紹介ブログです。ちょこちょこやります。

漆の分子の作品

今日は私の作品の紹介をします。

2017年に京都新鋭選抜展にて毎日新聞社賞をいただいた作品です。

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これが実は漆の分子が綺麗に並んで固化する様子を表現した作品です。少し見えにくいですが、ウルシオールの分子構造の亀の甲の形を一つのピースで作ってあり、それを並べています。隙間が大きいところがあって、それが徐々に密着して一つの形になってる部分があると思います。

表面の仕上げも、下地漆、黒中、呂色と漆の仕上げる順番でグラデーションにしてあります。写真では見えにくい…。一時黒猫は写真写りが悪く、インスタ映えしないとか言われてましたが、やっぱり黒色は撮影難しいですね。(でも猫は黒でもなんでも好きです。うちには三毛の子がいます。)

少し右上の方が下地漆のみなので茶色く、左手前のほうは呂色仕上げなので黒く艶があり、亀の子がくっついています。

 

漆の固化の仕方が珍しいなと思い、それを表現したかったのですが、もう少し全体の形や色を考慮してまた同じコンセプトでパワーアップした作品を作ろうと思っています!

 

あと実は新鋭展に出したつながりで、アートラウンジという企業の方々にプレゼンさせてもらう機会があるので、またそれが終わったらそれの報告もしようと思います♪

金継ぎ②

前回の金継ぎの続きを今日は紹介しようかな!

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前回、麦漆で接着しましたが、今回はとの粉(簡単に言うと目の細かい土)と下地漆を混ぜた泥みたいなもので、隙間やカケを埋めていきます。

固化後、水研ぎをしてはみ出しているところなど、整えます。

漆はガラスには接着が悪く、水研ぎすると綺麗にとれます。
固化すると少し痩せるので、綺麗になるまでこれを何回かこれを行います。

 

最近温度が足りないのと乾燥とでホント乾きがわるい〜から時間が更にかかってます。誰もいない部屋をわざと暖めたりします^^;

早く金に行きたい…。

 

雑誌に載ったよ!

実は9月ぐらいに雑誌の取材を受けて、自分の事が長い文章になりました!

手芸の雑誌なのですが、1ページだけアート系の紹介の部分があってそこに掲載されました。

取材をしてくれたのは藤田一人さんという方で、色々な漆の工芸作家の事をよくご存知の方でした。

先日見本版が送られて来て、データで原稿の確認をした時から思っていたのですが、やはり文章書く人はすごいですねぇ!!!

とっても綺麗にしっかりまとまってました〜!

私も論文なので簡単に自分の事を書く所があるのですが、全然分かりやすいのと言葉遣いが興味をそそるものになっていました!

そら論文は簡潔に詳しく書くので淡々としたものになっちゃうんですけど、口頭で飛び飛び喋ってたもこんな綺麗に分かりやすく繋げちゃうんだなぁと感動しました〜^^

でも、今後こんなのを作りたいとか話していて、それが本当に可能なのかは全然自信がないのでそれが書かれているので、えーんどうしようかな〜〜って気持ちです笑

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手芸の雑誌でこれの73ページのところです。

手芸と工芸のハイブリッド…そうやったんか…って気持ち…笑

良ければ是非どこかで〜!!

壁面作品の「記憶の先」シリーズ

これが壁面作品の「記憶の先」シリーズの作品です。

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銀細工のように輝いている漆と糸に、背景の黒は艶をあげる前の磨いたままマットな印象を持たせながら、その磨いたテクスチャーが見えて、二つの対比が美しい作品になっています。

緋の背景の方は少し変わり塗りを施した壁面になっています。

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こちらが9月にホテルオークラ神戸でやったアートマルシェという展示の様子ですね!部屋に設置したらこんな風になるっていうイメージです。この時にインテリアデザインの会社の方に大変気に入っていただいたのですが、その時必要だったのがもっと大きい作品だったらしく、壁面のもので大きい作品は横1000mm縦700mmしかなかったので、残念ながら繋がりませんでしたが次回への可能性を感じました!

3ヶ月ぐらい期間があれば出来るので早めの依頼であれば!

そしてすぐ対応出来るように大きいのも一個ぐらい作っておこうかなと思います。またブログに載せますね!

今回はこれぐらいで。それでは〜^^

 

最近やりたい仕事

去年から壁面に設営ができる半立体の作品を作っていました。↓

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「記憶の先」というタイトルで、過去の作品を分解し、再構成したものです。そのことはその時の記憶を整理する事に似ており、そこからさらに良いものを取り出しました。過去の記憶から良い未来を導き出すことを表現しています。

 

このシリーズが結構あるのですが、このシリーズの作品群はシックに仕上がっていて、壁面に設営するとかなりクールな空間を演出してくれます。その事によってかホテルのフロントや、オフィスのアートワークのスペースに設置するのはどうかというお話を受けるようになりました。(まだなかなか実現できていませんが。)

漆の作品は何年経っても廃れない素材感がありますし、歴史もあるので、そのようなパブリックな場所には最適なようです。

実際に漆の作品を設置されてるホテルを見に行きましたが、存在感がありつつも、周りの雰囲気を乱さないものでした。

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これらが大阪のヒルトンホテルに設置されてる東端唯さんの漆の作品です。格好いいですね〜!

 

ああ、これは是非私の作品もオフィスやホテルなどに設置してもらって長く色んな人に見てもらいたいなあ!と思いはじめました。

 

まだ完成している作品が小さめなので、もう少し大きいのを作っておいて、すぐ対応できるようにしたいと思います。

あと設置のイメージをもってもらうためにも、実際に設置して撮影をしたいと思っているので、良ければ良いオフィスやホテルなどがあれば教えていただきたいです!ぜひよろしくお願いします!!

明日はこの壁面の半立体シリーズの別の作品を紹介しようと思います!

SNSとHPとブログの違いってなに?

ブログ始めるにおいて、この3つの違い何よ?って思ってたんですよ。

FacebookInstagramTwitter、HPともってるんですけど、

ブログを始めた動機としては作品がすぐ出来る素材じゃないし、中々SNSにも浮上しにくいから日頃考えてる事とかを自己紹介がてら見てもらったら良いのかなって始めました。あと記録とか。

 

で、調べたんです。違いを。

大きな違いはSNS受動的、ブログとHPは能動的に見るんですって。

SNSはずっと新しいのがタイムラインに流れてる。

・ブログとHPは自ら進んで見に行かないと見ない。

あとSNSの方は気軽だし勝手に目に入るので、拡散力があるらしいです。

 

もうひとつ

SNSは感想が多い。

・HPは情報、ブログは情報+感想

だそうです。

SNSは流れていっちゃうんで、過去のものとか検索に引っかかりにくいから、その点で不便だそう。だから検索してすぐ出るし、ちゃんと残ってるHPとブログは情報なんですね。あとHPがあった方が信用度が高いらしいです。仕事の依頼がほしい場合はHPあった方がいいようですね。ありますよ!

私のも!仕事の依頼お待ちしてます!→https://arinkononamida-asukatakaki.jimdo.com

まあSNS、HP、ブログの扱い方はそれぞれの考え方でいいんじゃないでしょうか?

 

それでは明日は最近やりたいと思ってる仕事について書こうかと思います!

チャオチャオ〜

漆小話③

きのうのつづき!

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ということで、同じ分子を持ってるやつらは仲良くなりやすいらしいです。

水分は酸素の運び屋なんですって!

ラッカーゼに渡してからウルシオールを酸化してるそうです。直接ウルシオールを酸化するのはできない?のかな?

(全く別の分子を持ってるものは弾くそう。プラスチックとか水を弾きますよね?漆も固化したら弾くけど、つけっぱなしは良くないので、それに関係あるのかな…)

 

そして「その後残った水素たちはどうなったんだろう?」とか、「水混ぜて固化はできないのか」とか(予想では水が多過ぎると酸化が間に合わなくてベシャベシャになるから、自分達のリズムで空気中の水分を取り込んでるんじゃないかなって…)思ったけど、この辺りで終わらしときます。ちょこちょこレベルを超えてるんで笑

明日からはもう少し短いのでいきます〜!

 

参考元

・ネットよりhttps://gamp.ameblo.jp/kakinokimuchi/entry-12018893656.html

・論文等より

「<生命>と<つなぐ> : 蒐集物と漆の接着性より生まれるもの」中村有希著 P140

「漆塗り その美しさと実用と科学」豊島清・豊島愛子著 

ツイッターより

発泡ウルシ工房 小さな材料屋さん@happourushi

・父より